本当のロハス?

「ロハスとは、人と地球に優しい生活である」といわれますが、それは勘違いです。
環境が悪化して困るのは地球でしょうか?

……いえ、困るのは私たちです。

いくら地球温暖化が進んでも、地球ちゃんは全く困りません。
例え人類が滅びたとしても地球ちゃんは回り続けるし、環境が悪化したといっても、
そのうち(といっても人間にとってはとてつもない長い歳月かもしれませんが)再生する力が地球にはあると思います。
極論を言えば、人類が滅びたほうが地球環境にはよいかもしれません。

つまり、ロハスとは地球のためではなく人類のため、ひいては自分自身のためなのです。
環境問題は地球の問題ではなく自分自身の問題である、という広い視野を持って生活することが本当のロハスなのではないでしょうか。

そして、そこが単なるエコと違うところです。
エコには自己犠牲をはらってまでも地球のために尽くすといった意味合いが含まれます。

しかし実際は、都市はおろか田舎でさえ、完璧なエコ生活を目指すのは難しくなっています。
と言うのも、本気でエコに取り組もうとしたら、クルマは乗れない、インターネットは使えない、買い物だってできません。もちろん全て自給自足です。
なかには、みんなそうするべきだ!と言う人がいますが、そういう人は山奥で仙人にでもなってください。(笑
そこまで厳しくはないにせよ、例えば以下のようなエコ情報をよく見かけます。

「これを使ってはいけない、あれをしてはいけない、食べるな危険。」

……どうでしょう?疲れませんか?まるで宗教のようですね。

これではとても「人に優しい生活」とはいえません。
逆にストレスの原因にもなります。

自分自身のための地球環境なのに、環境を守ろうとするあまり自分を追い詰めてしまっては本末転倒です。
それに、そんなバランスの欠けた生活は持続しません。

そこで、ロハスの出番です。
「心と体の健康=エゴ」と「地球環境=エコ」のバランスを重視し、無理をしないから「持続可能な」ライフスタイルなのです。

では、エゴとエコのバランスとはなんでしょうか?

例えば、クルマは買わないほうがいいし使わないほうがいいとわかっているけれど、
仕事上や生活上どうしても必要になる場合があります。
そういうときは、ハイブリッドカーなどのできるだけ環境を考慮したものを選んだりすることです。

例えば、オーガニックしか食べないとか、完全なベジタリアンというのはバランスが偏っています。
それよりも、食卓の雰囲気を楽しくすることを考えたり、その料理が本当においしいかどうか舌で判断したほうが健全です。
また、地元産・国内産の野菜、顔の見える野菜、良質な素材をできるだけ優先することです。

でも、実はエゴとエコは同じことなんです。
正反対のように思えるこの2つですが、よく考えたら同じだとわかります。

私たちのエゴには、「キレイになりたい!かっこよくなりたい!」とか、
「いつまでも若々しくありたい!元気に長生きしたい!」というものがあります。

そのためには、表面的な健康ではなく真の健康を手に入れなければなりません。
空気の悪いところに住み、工場で作られたものを食べていて、真の健康を得られると思いますか?

無理な話ですね。そうすると、
「本当に体にいいものを食べていたい!」
「本当においしい空気を吸っていたい!」
という究極のエゴがでてきます。
そのエゴを通すためには、嫌でもエコになってしまうのです。

本当に体に良い生活は結果的に環境にも優しいものになるし、
逆に、環境に優しいものを選べば自分自身のためにもなるってことです。

だから、体内環境=地球環境だし、究極のエゴ=エコなのです。